髙井工房社

最近の住宅はデザインや素材重視の傾向にあります。その他にも「健康、省エネ、防犯性」も挙げられると思います。そのどれももちろん大切なことです。しかし、デザインを重視するあまり、家相をまったく無視した間取りが多く見受けられます。例えば、どの家にも必ず鬼門と裏鬼門があります。裏鬼門に水廻りを持ってくるのは大凶となります。家と道路との位置関係や方位等からも、最適な玄関の位置が変わってきます。また、私たちの生活パターンの変化に伴い和室の姿が様変わりしてきていますが、和室は「三宝」と言って、本当は最も重要な場所とされているのです。昔の家の和室は、床の間・違い棚・仏間・広縁がありますが、これこそが本来あるべき和室の形なのです。昔ながらの決まり事は、やはり意味があって今日まで大切にされてきたものであり、またこれからも大切にすべきものだと私たちは考えています。

伝統的な和室（仏間・違い棚・床の間の順に並ぶ）

場　所	改装前	改装後
玄　関	・東側に位置し、西向きに入る位置	・北側に位置し、南向きに入る位置（敷地の北側道路の時、玄関は北側か西側に設けるのが吉）
和　室	・仏間、押入れ、床の間の裏が玄関側に位置する（凶の位置）・床の間横の押入れ（凶）	・仏間、違い棚、床の間を東側（西向き）に配置し、広縁を設けた・押入れの位置を変更した（和室の吉の作りは、仏間・違い棚・床の間をその順に設けること、広縁を必ず作ること）
台　所	・裏鬼門に位置する・台所上に2階洋室が位置する	・裏鬼門からずらし、北西の場所に位置する・台所上に上り部屋を設けない
下排水	・建物東側（和室側）の外側を下排水が通っている	・和室を改装した為、凶の相となる仏壇裏に下排水が通ることになったので、仏壇裏を通らないように配置した

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